ステンレス鋼管とコンクリートの伸び差

特許ステンレスパワーヒーティングシステムは,路盤表面への熱伝達媒体にステンレス鋼管を使用しており,コンクリート内に埋設しています。ステンレス鋼管とコンクリートの線膨張係数には若干の違いが有り,100℃以内の温度領域であればステンレス鋼管は0.0000165cm/cm・℃,コンクリートは0.00001cm/cm℃(土木学会 「土木学会コンクリート標準示方書」)です。温度差は冬季が最も大きく,ボイラー稼動前は-10℃前後で,ボイラー稼動中は50℃前後まで上昇し,約60℃程度になります。
ステンレスパワーヒーティングシステムのステンレス鋼管長は1回路合計で数10メートルもなりますが,温度差の伸びも考慮し,4メートル毎にスライド可能な接続工法(実用新案申請中)により伸びを区切っております。
グラフから4メートルの場合のステンレス鋼管とコンクリートの伸び差は,ステンレス鋼管の中央を固定支持したとして,それぞれの管端で僅かに0.78mmで,片端支持ではこの2倍である1.56mmとなりますが,いずれにしても構造的破壊をもたらすような伸びではないことがわかります。


CO2累積



<補 足>

ステンレス鋼管の線膨張係数はコンクリートよりやや大きいため,温度変化の伸び(厳密にはコンクリートの垂直方向の温度分布は一様ではなく,ステンレス鋼管に遠いほど温度変化が小さい。)に対してはステンレス鋼管がコンクリートを引っ張ることとなる。
一方,コンクリートの引張強度はステンレス鋼管1本あたりの断面で約35,000Nとなり,さらにコンクリート中にはワイヤーメッシュが入っているためコンクリート部分の引張強度はこの数倍は保証される。結局,コンクリートはステンレス鋼管の伸びに対して影響されることがなく,またステンレス鋼管は自由伸縮が出来なくなり,その分は管径方向への伸縮となる。
ステンレスパワーヒーティングシステムでは,ステンレス鋼管4mの長さで60℃の温度差では最大の変化である自由伸長の片端支持で1.56mmの伸びとなり,ちなみに両端を拘束した場合の管径方向に対する肉厚の変化は0.00038mm(0.38ミクロン)とごく僅かであることがわかる。

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